【小学生の特別支援学級】入ると何が変わる?支援内容・相談の進め方を現役教師が解説
前回の記事では、
「今の特別支援学級は、想像以上に幅広い子が通っている」
ということをお伝えしました。
では実際に、
- 特別支援学級に入ると、何が変わるのか
- 家庭ではどんな選択肢があるのか
- 学校には、いつ・どう相談すればいいのか
このあたりを、学校現場のリアルをもとに解説していきます。
学校側の仕組みを知ってもらうことで、安心することもあるかと思います。
一緒に見ていきましょう!
特別支援学級に入ると何が変わるのか
一言でまとめると、
「学ぶ“場所”と“やり方”を、子どもに合わせて選べるようになる」
これが、特別支援学級に入る一番大きな変化です。
もう少し具体的に見ていきましょう。
① 少人数で、落ち着いた学習環境になる
特別支援学級は、基本的に少人数です。
- 周囲の刺激が少ない
- 先生の目が行き届きやすい
- 自分のペースで学習できる
集団の中で常に緊張していた子が、
驚くほど落ち着いて学習できるようになるケースは本当によくあります。
② 介助員さんなど、大人の支援が入りやすくなる
特別支援学級には、
- 介助員さん
- 支援員さん
と呼ばれる大人が配置されることが多く、
学校生活全般をサポートしてもらえます。
- 教室移動の付き添い
- 気持ちが崩れたときのクールダウン
- 学習の補助
「困ったときに、すぐ助けを求められる環境」があるだけで、
子どもの安心感は大きく変わります。
③ 自立活動など、困り感に直接アプローチできる
特別支援学級では、
自立活動という学習が行われます。
これは、
- 学習面のつまずき
- 情緒の不安定さ
- コミュニケーションの苦手さ
といった点を、
その子に合った方法で補うための時間です。
通常学級ではなかなか確保できない、
「その子のためだけの学び」が用意されているのが大きな特徴です。
④ 評価は「個別の目標」に対する到達度
特別支援学級では、
- 周囲と比べられる評価
- 一律の基準
ではなく、
その子自身の目標に対して、どこまで到達できたかが評価されます。
これは、自己肯定感の面でも非常に大きな意味を持ちます。
正直に言うと、支援はかなり手厚い
ここまで読んで、
「え、いいことばかりじゃない?」
と思った方もいるかもしれません。
正直、
私自身も“かなり手厚い支援だな”と感じています。
それでも、
- 「特別支援学級」という言葉のイメージ
- 周囲の目を気にしてしまう気持ち
から、選択をためらう保護者が多いのも事実です。
だからこそ、
昔の感覚をアップデートしてほしいと強く感じています。
担任から勧められたら、どう考えればいい?
もし担任の先生から、
「特別支援級という選択肢もあります」
と話が出た場合、
それは決してネガティブな評価ではありません。
むしろ、
- この子はもっと安心して過ごせるはず
- 今の環境は、少ししんどそう
という、子どもをよく見ているからこその提案です。
担任としては、
この話題は非常にナイーブで、正直かなり勇気がいります。
それでも話すのは、
子どものために必要だと判断しているからです。
保護者側から相談しても、まったく問題ない
一方で、
- 学習の遅れが気になる
- 情緒の不安定さが家庭でも目立つ
- 朝、学校に行くのを極端に嫌がる
こうした様子が見られる場合は、
保護者側から学校に相談してOKです。
むしろ、その方が学校としては動きやすいケースもあります。
特に、経験の浅い担任の場合、
- 支援の仕組みを十分に理解していない
- どう切り出せばいいか迷っている
ということも、実際にあります。
私が初任者の時は、さっぱり分かっていなかったです。
それどころか、日々の業務に追われて手いっぱい…。
保護者より相談を受ければ、若手は間違いなく主任の先生に相談することでしょう。しかし、それがなければ1年間、困り感をもったまま過ごすということもあるのです。
特別支援学級だけが「唯一の道」ではない
ここで大切なのは、
特別支援学級=唯一の解決策ではないということです。
学校には、他にもこんな支援があります。
- ソーシャルスキルやコミュニケーションを育てる教室
- 国語や算数だけを取り出して行う少人数指導
- 校内での個別支援プログラム
子どもの困り感に応じて、
複数の選択肢を組み合わせることも可能です。
いろいろなアプローチの仕方があるのはありがたいね。
地域や学校によって、支援の体制も様々だから、とにかくまずは学校に相談することが大事です。
学校での支援が決まるまでの基本的な流れ
大まかな流れは、次のようになります。
- 担任と保護者で困り感を共有
- 担任が特別支援教育コーディネーターに相談
- スクールカウンセラーにつなぐ
- 行動観察・面談・必要に応じて発達検査
- 校内でケース会議を行い、支援の方向性を決定
- 保護者に説明し、納得した上で支援開始
すべてが一気に進むわけではなく、
時間をかけて丁寧に進められるのが基本です。
担任は「敵」ではない。味方です
こうした話は、どうしても
子どものネガティブな側面に触れることになります。
だからこそ、
- 教員は言葉を選び
- 保護者は気持ちが沈み
お互いにしんどくなる場面もあります。
それでも一つ、知っておいてほしいことがあります。
担任は、保護者の敵ではありません。
本音を言えば、
私たち教員も、できれば気が重くなる話は避けたいです。
保護者と険悪な関係になりたい教員はいません。
それでも話すのは、
子どものために必要だと考えているからです。
正直に言っちゃうと、担任は子どもに支援が必要だと思っても何もしないことが一番楽です。業務が加算されませんから。そして残念ながら、こういう教員もいるんです…。
子どものためと困り感に一緒に向き合ってくれる教員は、皆さんにとって一番の味方でありたいと心より願っています。
まとめ|学校と一緒に「最適な支援」を探す
今回の内容をまとめると、
- 特別支援学級に入ると、学び方と環境が大きく変わる
- 支援は手厚く、子どもの安心感につながりやすい
- 入級だけが唯一の選択肢ではない
- 困り感があるなら、早めに学校へ相談していい
- 学校はチームで、支援の方向性を考えている
ということです。
もし今、
- 子どものことで悩んでいる
- 学校とのやり取りに不安がある
そんな保護者の方がいたら、
学校と協力して解決の道を探ることを、ぜひ考えてみてください。





