「特別支援学級」と聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか。

・重い障がいがある子が通うクラス
・通常学級には入れない子のための場所
・少し“特別”な子が行くところ

山田

私が子どものころは、まさにこんな風に感じていたかも。

もし、今もそんな印象を持っているとしたら、それは少し昔の認識かもしれません。

私は現役の小学校教員として、通常学級・特別支援学級の両方に関わってきました。その立場からはっきり言えるのは、
今の特別支援学級は、想像以上に幅広い子どもたちが在籍しているということです。

この記事では、

  • 小学生の特別支援学級の「入級基準」
  • 実際にどんな子が通っているのか
  • 昔と今で何が変わったのか

を、制度だけでなく学校現場の実感を交えてお伝えします。

サンディ先生

どんな方にも分かってもらいたい特別支援級のこと。
昔の感覚をアップデートしていただけると嬉しいです。


小学生の特別支援学級とは?【まずは基本から】

特別支援学級とは、学習面や生活面で困り感のある児童が、
一人ひとりに合った指導や支援を受けるための学級です。

通常学級と大きく違うのは、

  • 少人数で落ち着いた学習環境
  • 児童の実態に合わせた学習内容・ペース
  • 自立活動など、つまずきを補うための指導

といった点です。

文部科学省の説明を見ると、どうしても「制度」としての側面が強く感じられますが、
現場ではもっとシンプルに、

「その子が安心して学校生活を送れるかどうか」

という視点で考えられています。


特別支援学級の「入級基準」は明確に決まっているの?

ここで多くの保護者が疑問に思うのが、

「特別支援学級に入る基準って、はっきり決まっているの?」

という点です。

結論から言うと、
明確な数値基準や一律の線引きはありません。

医師の診断名があるかどうかだけで決まるわけでもなく、
テストの点数だけで判断されることもありません。

学校が最も重視するのは、次の点です。

  • 集団生活の中で強い困り感が出ているか
  • 学習や生活で、本人が大きなストレスを感じていないか
  • 通常学級での支援だけでは難しい状況か

つまり、
「基準=障がいの有無」ではなく、「困り感の大きさ」なのです。


実際、今はどんな小学生が特別支援学級に通っているのか

現場にいると、保護者の方からこんな声を聞くことがあります。

「正直、あの子が特別支援学級だとは思わなかった」

実はこれ、珍しいことではありません。

最近の特別支援学級には、

  • 集団行動が少し苦手
  • 気持ちの切り替えに時間がかかる
  • 学習の理解に凸凹がある

といった、
「できなくはないけれど、かなり頑張っている」子どもが多く在籍しています。

昔のように
「明らかに支援が必要な子だけが入る場所」
という印象は、かなり薄れています。


「特別支援学級=障がい児のクラス」という認識はもう古い

正直に言うと、
私が子どもの頃は「特別支援学級=障がい児のクラス」という、
今思えば差別的な認識があったように感じます。

しかし、今の学校現場は全く違います。

多様性を前提とした教育が進み、

  • 特別支援学級の児童が通常学級に交流する
  • 通常学級の児童が自然に受け入れる
  • 「特別支援学級だから」という理由で避けられることはない

という光景は、ごく当たり前になっています。

もちろん、
「その子が嫌なことをしたから嫌がられる」ことはあります。
でも、それは在籍学級とは関係ありません。

そのような見方にならないよう、担任も日々丁寧に指導しています。


どんな子にも「特性の傾向」はあるという前提

担任として子どもたちを見てきて、私はよくこんな視点で考えます。

  • こだわりが強い
  • 空気を読むのが苦手
  • ルールへの柔軟性が弱い

こうした傾向は、いわゆる自閉症傾向と重なります。

一方で、

  • 忘れ物が多い
  • じっとしていられない
  • ケアレスミスが多い

これはADHD傾向といえるでしょう。

大切なのは、誰にでもグラデーションとして存在するということです。

完全にクリーンな人間など、いません。

サンディ先生

私はどちらかというと、自閉症傾向ですかね。

どちらの傾向も持ち合わせている子もいます。
自閉症とADHDは対の関係ではありませんので、誤解なきように。


今、特別支援学級の児童は確実に増えている

実感として、ここ数年で特別支援学級の児童はかなり増えました。

通常学級に
2〜3人は特別支援学級に在籍している児童がいる
という感覚は、今や珍しくありません。

これは、

  • 子どもが変わったから
  • 親が甘くなったから

ではありません。

子どもの困り感を、早い段階で支援しようとする考え方が広がった結果です。


まとめ|今の特別支援学級は「選べる支援のひとつ」

ここまでをまとめると、

  • 特別支援学級は「障がいがあるから入る場所」ではない
  • 困り感に応じて、学び方や環境を選ぶ選択肢
  • 今は非常に幅広い小学生が在籍している
  • 昔のイメージのまま敬遠する必要はない

ということです。

山田

時代の変化で、学校もかなり変わってきているんだね。

サンディ先生

どんな子にも安心して学校に通ってもらいたいからね。
個別最適な学びができる環境を職員みんなで作っているよ!

では、
実際に特別支援学級に入ると、何が変わるのか?
家庭では、どのように考え、学校とどう関わればいいのか?

それについては、次の記事で詳しく解説します。