なんで学校はさん付けなの?先生の本音とその理由
なんで学校の先生は子どもを“さん付け”で呼ぶの?
保護者の方から、よく聞かれる質問です。
正直に言いましょう。
少し冷たい感じ、しませんか?
親しみがこもっていないように感じること、ありませんか?
でも、これにはちゃんと理由があります。
今日は、学校現場で働く立場から、
「学校でさん付けをする理由」について本音でお話しします。
表向きの理由
一般的に言われているのは、次のようなことです。
- 「君」「ちゃん」は性差がはっきりするため、ジェンダー配慮として「さん」
- 人の名前を大切にしてほしいから「さん」
たしかに、どちらも大切な視点です。
でも、正直に言えば——
それだけじゃない、と思っています。
ジェンダー問題は呼び名だけで解決するのか?

「君」「ちゃん」をやめれば、ジェンダーの問題は解決するのでしょうか。
おそらく違います。
ジェンダーに苦しんでいる人は、
呼び名だけで苦しんでいるわけではない。
社会の在り方や空気、
もっと深い部分に原因があるはずです。
もちろん、呼び名もその一部ではあります。
でも学校がそこだけを切り取って「配慮しています」と言うのは、少し都合がいいようにも感じます。
「さん」と呼ぶ=名前を大切にしている?
これも少し疑問です。
「さん」と呼ぶから名前を大切にしているのでしょうか。
いわゆる“呼び捨て”をしている子が、
その子の名前を大切にしていないかと言えば、そんなことはない。
親は基本的に呼び捨てです。
でも、自分がつけた名前を大切にしていない親なんていませんよね。
だから私は、
「人の名前を大切にするために“さん”」という説明だけでは、少し無理があると感じています。
正直、窮屈さを感じている先生もいる
今日の私は、少し学校に否定的でしょうか。笑
実は、「さん付け」に窮屈さを感じている先生は少なくありません。
自分が子どもの頃、
呼び捨てで呼んでもらう方がうれしかった。
親しみを感じていましたから。
でも、学校で働いていると、
「まあ、しょうがないか」と思う場面があるのです。
本音の理由はこれです
結論を言います。
あだ名によるトラブルをなくすため
正直、ここに尽きます。
これ以上でも、これ以下でもありません。
いじめ問題と名前
近年、いじめ問題は後を絶ちません。
集団で生きることを学ぶ場所が学校です。
小さな社会です。
気の合わない子がいたり、
集団が苦手な子がいたり。
ストレスが生まれることはあります。
もちろん、いじめは絶対に許されません。
教員にとって、完全に否定するものです。
だからこそ、
名前からくるからかいを断固としてシャットアウトする。
そのための「さん付け」なのです。
でも、ルールだけでいいのか?
ただ、全員が「さん付け」をすれば万事解決かというと、
そうではない。
本当に大切なのは、根底の部分を伝えることです。
なぜ、さん付けをする必要があるのか。
それを理解しないまま従うだけでは、
本当の教育とは言えません。
名前には、願いが込められている

子どもの名前には、
親やその子を支える人の願いが込められています。
誰もがこの世に生まれ、生きる権利をもっています。
その子を支える人たちの願いを背負って、
みんな生きている。
その権利は、誰にも奪えない。
その願いを、踏みにじってはいけない。
だから学校では「さん付け」をする。
少なくとも私は、そう考えています。
納得してこそ、意味がある
「名前で遊ばない」
それを価値づけできるかどうかが大事です。
授業中は「さん付け」でメリハリをつける。
休み時間に親しみのある呼び方をすること自体は、必ずしも悪ではない。
でも、根っこを間違えてはいけない。
そこが崩れると、いじめにつながります。
一番よくないのは、
子どもが納得しないまま“体のいい理由”で押さえつけること。
浅い理由は、言葉も軽い。
大人自身が深く考え、
腑に落ちる答えを持っているかどうか。
そこが問われているのだと思います。
家庭で聞かれたら

もし、お子さんに
「なんで学校はさん付けなの?」
と聞かれたら。
ぜひ、名前の大切さを話してあげてください。
私たち教員が話すのと、
名前をつけ、育ててきた親が話すのとでは、言葉の重みが違います。
もし自分の子が、
変なあだ名で呼ばれていたら——
どれだけ悲しいか。
それを想像させてあげてほしい。
家庭と学校が同じ方向性を向いていれば、
子どもへの教育効果は何倍にもなります。
まとめ|学校でさん付けをする理由
- 学校では基本「さん付け」
- 表向きの理由はジェンダー配慮や名前の尊重
- 本音は「あだ名によるトラブルを防ぐため」
- でも本当に大切なのは、名前に込められた願いを伝えること
- 学校と家庭が協力することが重要
「さん付け」が目的ではありません。
子どもが、
相手を尊重できる人間に育つこと。
それが本当の目的です。
家庭と学校で、
同じ方向を向いていけたらいいですね。





